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3Dモデル活用 2017.08.20

4人が同時に体験 3DCGが広がるホログラムテーブル

オーストラリアのEuclideon社は、最大4人が同時に体験できる“ホログラムテーブル”を発表しました。専用の眼鏡を装着してホログラムテーブルを見ることであたかもその場にCGが浮き上がっているかのように見えるというもの。ARヘッドセットのように大型の端末を装着せずにメガネ型のデバイスを装着することで手軽に体験できるものを目指しています。

Euclideon社が開発するホログラムテーブル

オーストラリアのブリスベンの郊外にあるEuclideon社は世界で始めてとなるマルチユーザーホログラムテーブルのプロトタイプを開発していると発表しました。開発中のホログラムテーブルは、専用のテーブル型ディスプレイと位置トラッキングが可能な専用眼鏡を使用することで一度に最大4人までが同時体験が可能です。

今までも3Dテレビなどでディスプレイと3D眼鏡の組み合わせは多く見られてきましたが、視聴者は同じ方向から見ることが前提でした。Euclideon社のホログラムテーブルの特徴は、テーブルを囲むような全く異なる視点においても、同じモデルがあたかもその場にあるかのように立体的に見えることです。

同社の3Dエンジン技術を使いリアルタイムで8画面のレンダリングを実現

3D地図のような巨大な3Dモデルを、リアルタイムかつ8つの視点でレンダリングするとは3Dエンジンに大きな負担をかけます。同社が2011年から開発している自社製の3Dエンジン「Unlimited Detail(UD)」は高性能のグラフィクスカードを使わなくても巨大な3Dモデルを表示できることが特徴です。この技術を応用することで非常に高速なレンダリングが実現します。

ホログラムテーブルに表示するデータはポイントクラウドデータ、ポリゴンデータ、レーザースキャン、写真測量などほぼすべての3Dソースから一度専用ファイル(.UDS)に変換して使用できます。変換作業は、モデルを読み込むときの一度だけ必要で、1GBあたり数秒で変換できます。

既にプロトタイプは試作済み、資金調達も終え2018年2月までに出荷予定

ホログラムテーブルの応用先として同社は、建築モデル、軍事行動の計画策定、鉄道や道路、水道などの公共インフラデザインの可視化などを挙げています。


現在は、1.5m×1.5mサイズのプロトタイプを既に開発済。オーストラリアの投資家にデモを行い好意的に受け取られています。また、生産に十分な資金はすでに調達しており、2018年2月までに出荷する予定で、予想価格は約6万オーストラリアドル(約522万円)になるとしています。また、将来的にはより大きなサイズのバージョンも予定しているとのことです。

(参考)
The world’s first multi-user hologram table is here, on sale in 2018 / NEW ATLAS(英語)
http://newatlas.com/hologram-tables-euclideon/50868/?utm_content=bufferfa8a4&utm;_medium=social&utm;_source=twitter.com&utm;_campaign=buffer

euclideon HOLOGRAPHICS公式サイト(英語)
http://www.euclideonholographics.com/


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