手持ちのスマートフォンで手軽にVR体験を楽しめるモバイルVR。しかし、Amazonで検索をかけるとあまりにも多くの種類のモバイルVR用デバイスが見られ、どれを買ったらいいか分からないと思います。
参考までにMogura VR編集部では全てのデバイスを実際に検証し、一つ一つレビューしていきます。
第17回は「DRECAP VR」。岐阜のとあるエディオンで見つけ購入しました。本製品をレビューしていきたいと思います。
今回のレビューでは、スマートフォンは「Xperia Z5 Premium」、イヤホンはソニーの「MDR-NWNC33」を使用しました。また、筆者の視力は0.01の近視です。
DRECAP VRの特徴
特にこれといった特徴はありませんが、手堅くまとめてあるという印象のVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)です。
スマートフォンはHMD前面のパネルをあけて装着します。固定はスポンジと中央に配置された留め具で固定されます。
メガネは入りませんでした。
ピント調節機構は、レンズが動くタイプではなく、スマートフォンの位置を前後させるタイプでした。
ピントを調節する際は、左右についたダイヤルを回してスマートフォンの位置を動かします。メガネが入らないため、この作業は必須です。
IPD(瞳孔間距離)の調整も可能で、こちらはきちんと調節用のノブがHMD上部についていました。
頭にかけるベルトは頭を横に一周するベルトと、頭の頂点を半周するベルトの二本で構成されており、Gear VRの前世代機と同じ構造です。
DRECAP VRの優れている点
レンズの性能自体はなかなかよいと感じました。ピント、IPDをきちんと調整したあとは、とても画面をはっきりと見ることができました。
頭への固定もしっかりしており、激しい動きをしてもずれることがない点もよかったです。
DRECAP VRの悪い点
光の漏れと、レンズの調整不足とみられる点があるHMDでした。
まず、スマートフォンに映し出された画面のうち、映すとスクリーンの外枠のように感じてしまう部分が見えていました。
画像の赤い斜線で示した部分が見えてしまうと、そこにはアプリケーションの映像が映し出されていないため、没入感の妨げとなります。
レンズの性能自体は良く、視野角は広いのですが、調整不足によって映してはいけない部分が映っていたために、VRHMD自体の性能としては没入感を削いでしまいました。
次に、HMDと顔が密着する部分。特に鼻とHMDの間からの光が多く漏れていました。これも、没入感の妨げとなってしまいます。
また、ピント調節のためにスマートフォンを前に押し出しすと、その部分にある穴からも光が漏れていました。
DRECAP VRの総評
身近な家電量販店(エディオンだけでなく、ヨドバシカメラなどでも取り扱っていることが確認できました)で購入することができるなど、購入までのハードルがとても低い本VRHMDですが、没入感を削ぐ要素が多かった印象でした。
デバイス名:DRECAP VR(型番:DC-VR40)
メーカー:DRECAP Inc.
価格:2,970円 (11月28日現在
ヨドバシ.com)
視野角:不明
IPD調整:可
眼鏡の使用:不可
対応スマホ:3.5~5.7インチのスマートフォン
良い点:家電量販店で購入できるなど、購入までの敷居がとても低い
悪い点:VRHMDとして没入感を削ぐ要素が多い