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Oculus Rift 2015.06.24

AMDの新製品発表会で、翼竜の巣がある崖を登るハイクオリティなVRコンテンツ「Dinasour Island 2」を体験

先日アメリカのロサンゼルスで開催されたE3。Oculus Rift製品版を見据えた各社の本気のVRコンテンツが多く展示されました。その中でも非常にクオリティが高く注目を集めていたものが、ドイツのCrytek社が開発中の「Robinson: the journey」のデモ「Dinasour Island 2」です。

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同社が提供するゲームエンジンCryEngineを使用した美麗なグラフィックが特徴的でしたが、日本でも体験できる機会がありましたのでレポートします。

最も完成度の高いデモの一つと言える操作感と美しさ

「Dinasour Island 2」は、Oculus Rift製品版のプロトタイプCrescent Bayを使用し、プテラノドンのような翼竜の巣がある崖を登っていくという5分ほどのデモ。Xbox360コントローラーを使用して自分を操作できます。

シチュエーションとしては、崖にすでに張られたロープを専用のマシンにつかまりながら登っていくというもの。コントローラーの左右のトリガーボタンが両手に対応しており、押し込むとマシンのバーを握り、崖を登り始めます。

コントローラーを握りしめてトリガーボタンを押し込み続けないといけないというのが結構ミソで、うっかり指を離してしまうと、バーから手が離れ、崖に落ちてしまいます。またロープの端にくると、トリガーを離して手を離し、目線で次のロープのマシンに目線を合わせて、バーを掴んで移るというのも新しい体験でした。

IMG_0276このようにバーを掴んで移動していく。

現実の手の動かし方とVRの中の自分の手の動きは100%同じ動作ではないものの、ある程度同期していると没入感は高まります。まさに手に汗握るリアルな崖登り体験でした。

なお、崖から見える恐竜の島の景色は、遠近感がしっかりとあり、光の反射に至るまで息を呑むほど美しく描画されています。体験は製品版のプロトタイプであるCrescent Bayで行いましたが、液晶のツブツブもあまり気にならず、本当に崖を登っているかのように錯覚します。

IMG_0278遠くの景色まで、本物のごとく見事に描画されている

IMG_0285崖の下を見下ろすと恐怖

このコンテンツは、これまでプレイしたCrescent Bayのデモの中でも最高の体験でした。

超美麗なVRコンテンツを支えるGPUテクノロジー

今回のデモが展示されたのは、半導体メーカーのAMDが開催した新型グラフィックボードRADEON R9シリーズの発表イベントでした。

AMDは、4K、VRといった高い描画性能を求めるゲームに対応するために、夏以降発売するグラフィックボードRADEON R9 Fury Xを披露。今回の「Dinasour Island 2」のデモで、完璧な描画を実現していました。

なお、使用されたPCはマウスコンピューター社が開発中の持ち運べるデスクトップPC「LITTLE GEAR」のプロトタイプ。こちらは以前、同社の杉澤マネージャーがインタビューで開発を明らかにしていたPCです。

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持ち運び用に取っ手がついている。

VRコンテンツと駆動させるハードウェア製品版Oculus Riftに向けて、着実に進化していることを感じさせる体験イベントでした。


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