VR空間内でアバター同士がコミュニケーションをとることのできるAltspaceVRは、テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)を同サービス内で楽しむことができるようになると発表しました。
RPGと言うと、『ファイナルファンタジー』や『ドラクエ』のようなデジタルのゲームを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、世界最初のRPG(ロールプレイングゲーム)と呼ばれている『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は、アナログのテーブルトークゲームと呼ばれるゲーム形式で遊ぶゲームです。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は、ボードゲームのように「審判役であるゲームマスターが提示した物語(シナリオ)を、プレイヤーキャラクターを通して体験する」(※Wikipediaより引用)ゲームです。まさにプレイヤーは、人間、エルフ、ドワーフなどのファンタジー世界の種族と、ファイター、ウィザード、クレリックなどのクラスを選択し、その役割になりきって(ロールプレイング)ダンジョンに潜ったり、ドラゴンのようなモンスターを倒したりして宝を奪うことを目指します。
プレイ風景は、テーブルトークと呼ばれているように、テーブルにスクエア状のボードを置き、ミニチュアの人形を置いて動かしながら進行します。
AltspaceVRは、Oculus Rift、Gear VRなど様々なVRデバイスで同一のVR空間にアクセスし、ボイスチャットで会話をしたり、一緒にYoutubeなどの動画を見ることができるソーシャルVRプラットフォームを作っています。既にチェスはプレイすることができましたが、今回『ダンジョン&ドラゴンズ』の版元であるWizards of the Coastと提携し、公式に導入されることが決まりました。
アナログに数人集まらないとプレイできなかったD&Dのようなゲームこそ、非常にソーシャル性が強く、VR空間内でコミュニケーションをとるサービスを提供しているAltspace VRと相性がいいと思われます。
AltspaceVRでは既にD&Dのキャンペーンが実装されており、誰でも無料で遊ぶことができます。
プレイ方法などを紹介する動画(英語)はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=arj6nLdbbRE
ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲームは、VRの中で一緒に遊ぶのに意外と相性が良いというのが、これまで様々なVRコンテンツを体験してきた筆者の実感としてあります。
その理由の1つは操作性。今はマウスやゲームコントローラーの操作ですが(D&Dもマウス操作になります)、今後Oculus Touchなど手の動きをそのまま再現できるコントローラーが登場すると、実際に卓を囲んで手を動かしてコマを動かすといった遊びが可能になります。
そして、もう一つはソーシャルVRでまさに再現される”一緒に遊んでいる”感覚です。
トランプや麻雀などなじみのアナログゲームをデジタルで再現しようとすると、ルールは同じでも、どうしても操作感や”一緒にいる”雰囲気は再現できませんでした。しかし、VRによってアナログゲームの本当の意味でのデジタル化が実現するかもしれないですね。
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(参考)
Road to VR / AltspaceVR Brings Official Dungeons & Dragons to Social VR
http://www.roadtovr.com/altspacevr-brings-official-dungeons-dragons-to-social-vr/