【体験レポ】AIの女の子と見つめ合って人間性を感じる

2016年8月24日から開催されていたCEDEC2016では、VR関連の技術やデモが展示される「VR NOW!」コーナーが設置されました。 数回に分けて、興味深かった展示を紹介しています。

今回は、東京工業大学の三武 裕玄氏らによるセッション『VRキャラクタと見つめあう ― 自然な共同注視インタラクションの実現』(東京工業大学 助教 三武 裕玄氏 准教授・長谷川晶一氏 葛島 健人氏)にて展示された、VR内でキャラクターと戯れるコンテンツを紹介します。

人よりもAIに感じる人間性

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本セッションにて展示されたコンテンツは、視線を追跡するアイトラッキング装置がはめ込まれたVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)を使用することで、VR内でアバターを動かしたり、アバター同士で会話ができるもの。VR内には3人のアバターがいて、人間が2人、残り1人はAIです。

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レンズの周りに配置されたアイトラッキング用センサー

AIが動かしているアバターは女子高生風のキャラクターです。こちらがキャラクターを見つめると見つめ返す、話しかけると話者の方を向く、他のアバターが見つめているものを同じように見つめるという反応をします。

人間が動かしているアバターの動きは、「Kinect」を使い、体験者の動きをキャプチャーしています。筆者が気になった点としては、動きが制限されがちな場所では、うまく人間の動きが取れません。その結果、VR内では腕が変な方向に曲がる現象などが発生し、生身の人間のものとは離れた動きになることもあります。

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一方で、AIが動かすアバターはプログラムされた動き以外を行わないので、滑らかな動きが実現しています。そのため、可愛く、より人間らしく見えたのが印象的です。

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とくに、話しかけたときに振り向いたり、体験者がじっとぬいぐるみを見つめると、同じようにぬいぐるみを見るなど、機械的なAIというよりは、子供のように振る舞う女子高生ではないかと人間味を感じました。

アイトラッキングによりコミュニケーションは進化するのか

アイトラッキングはVRデバイスに搭載される可能性の高い技術として注目が集まっています。視線追跡を搭載したVRHMDとしてはFOVEが開発中。FOVEはアイトラッキングにより、VRでのコミニュケーションがさらに進化すると謳っています。

アイコンタクトでキャラクターが反応する。視線を送るだけでこれまでにないほど多くの情報を伝達することが可能になるのです。見つめているときと、そうでないとき の、キャラクターの反応の違いを体感下さい。―FOVE公式サイト

今回の展示はこうした、アイトラッキングによるコミュニケーションを体感できるものでした。前述したFOVEは9月15日から開催される東京ゲームショウにてキャラクターとのコミュニケーションを含む、複数のデモを展示することを明らかにしています。

製品レベルになったときにどのようにアイトラッキングを使ったコミュニケーションがどれほどのものになるのか、注目したいところです。

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