がん患者がVRで世界旅行 VRによる不安緩和の取組


化学療法を受けているがん患者が、VRを用いて世界中を旅行することができるプロジェクトがオーストラリアの医療施設で実施されています。

VRでスカイダイビングや動物との触れ合いを

化学療法とは、抗がん剤を使用してがんを治療することを指します。効果的な反面副作用も多く、化学療法を受けている患者は自分の足で旅行をするといったことは難しくなってしまいます。

そうした患者のストレスを緩和する「気晴らし療法」の一つとして、スマートフォンを使用するGear VRヘッドセットを用いた旅行体験プロジェクトが考案されました。

本プロジェクトはSamsung AustraliaとStart VRの協力の下、オーストラリアの医療施設Chris O’Brien Lifehouseで行われています。

患者はヘッドセットを被ると、スカイダイビングや、シドニー港を通るクルージング、動物園でコアラと触れ合う体験や、シュノーケルで海の世界をコンテンツなどを楽しむことができます。

患者も素晴らしい体験だったと語る

「手術前になると、患者は特に不安が募ります。そうした患者が化学療法のつらい現実を少しでも忘れられるような、ちょっとした体験を提供することが大事だと感じています。ウェルネスは身体の健康だけでなく、心の豊かさという側面も持っているからです」とChris O’BrienのセラピーディレクターであるMichael Marthick氏は述べています。

モバイルVRヘッドセットは取り回しも容易で、処方箋が必要ないという利点もあります。しかし最もプロジェクトにとって大事なことは、患者がどう感じるかでした。そしてそれは、大成功だったと語ります。

「そこに座って、それを見るだけで、別の文化や場所を体験できるということは、素晴らしいことです。私はそれが本当に贈り物だと思います」と患者の1人は述べました。

Lifehouseの試験的プロジェクトの成功から、それほど遠くない将来には、VRが笑顔と救済をもたらすと期待できます。

(参考)
VRScout / How VR Can Improve Chemotherapy Patient Programs(英語)
http://vrscout.com/news/vr-hospital-chemoterapy-patient-program/

※Mogura VR は、VR Scoutとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • 力触覚を中心としたバーチャルリアリティを専攻する学生。幼少期から趣味でゲーム開発を行い、やがてVRにたどり着く。現在はコンテンツ開発やデバイス開発を勉強中。

    Twitter:@FoltTenor

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