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活用事例 2016.04.11

BMW、新車開発にHTC Viveを使ったMR技術を採用し、開発の時間と工数を削減

BMW HTC Vive

自動車メーカーのBMWは新車のモデル開発に、ゲームエンジンであるUnreal Engine 4、そしてPC向けのVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)HTC Viveを取り入れていることが明らかになりました。

BMW HTC Vive

Unreal Engine 4の公式ブログによると、BMWは2015年秋からHTC Viveを導入してきたとのこと。

BMWはこの導入によって開発の初期段階であるリサーチの時間と工数が大幅削減されているとのこと。「VR による調査は、費用のかかる特別な設備に対してのみ前もって実施することもできます。家電製品を統合することにより、どんな変更もすぐに実行およびテストすることが可能になり、デベロッパーにとって融通が利くようになります。世界中どこにいても、デベロッパー達は出張せずに自分のオフィスで意志決定に参加することができます。3D ヘッドセットを使ってドラフトのデザインが承認されると、テストに向けて実際にビルドを開始します。」

VRを使うことにより、紙面やスクリーン上で確認するよりずっと正確に製品を「体験」できるため、顧客側にとっても大きなメリットがあります。実際に座席に座った時に見える視界、シートやハンドルの高さの感じ、操作に必要なものは全て簡単に手が届くか、など、「実際に座ってみた方が早いくてわかりやすい」ことはたくさんあるのです。

BMWが採用したHMDのHTC Viveには、VRの中で最大で対角線にして5m程度の広さの部屋を自由に歩き回れる「Light house」というシステムにより、座席に座った状態だけでなく、車両に乗る前から降りた後までシミュレーションが可能となっています。

BMW HTC Vive

自動車業界ではアウディがVRを使ったショールームの取り組みを公表するなど取り組みが積極的です。今後も具体的な活用に期待したいところです。

(参考)
BMW が新車モデルの開発に HTC VIVE VR ヘッドセットと MR (複合現実) を採用 – Unreal Engine ブログ
https://www.unrealengine.com/ja/blog/bmw-opts-to-incorporate-htc-vive-vr-headsets-and-mixed-reality-into-the-development-of-new-vehicle-models

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