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活用事例 2018.03.19

注目分野ARクラウドにグーグルも投資 Blue Visionが1450万ドル調達

ロンドンでARクラウド技術を開発しているBlue Vision Labs社は、グーグル・ベンチャーズらから1,450万ドル(約15億円)の資金調達を行いました。複数ユーザがAR体験を共有するアプリを開発できる開発者向けツール『AR Cloud SDK』も公開し、展開を加速します。

モバイルARの鍵を握るARクラウド

Blue Vision Labsは2016年に設立されたARクラウド技術の開発を行うロンドンのスタートアップ企業です。ARクラウドは、ARアプリでの体験や、設置したオブジェクトをその場所に保存し、時間やデバイスを超えて共有する技術で、スマートフォンを使うモバイルARの普及に向けて、最も重要な技術と考えられています。

複数ユーザがAR体験を共有するARクラウドへの取組は、多くの企業がこれまでに挑戦してきました。膨大な3D地図データが必要など課題も多く、実現が難しい取り組みです。

しかし2017年からARクラウドに関する取組を、市販のスマートフォンなど非常に安価なデバイスで実現する機運が高まってきており、2月にはスマホカメラで現実の3次元地図を作成する6D.ai社が、その成果を発表しました。

SDKを公開

そして先日、Blue Vision Labsは、世界初となる開発者向けのARクラウドツールAR Cloud SDK(※)発表し、予約を開始しました。このSDKを使うことで、ARアプリ開発者は複数ユーザがAR体験を共有することができるアプリを開発することができます。現在、同社はロンドン・サンフランシスコ・ニューヨークの3都市で精密な3Dマップを作成しており、その3Dマップ上に3DCGのグラフィックを設置し、保存することが可能になります。

世界中にARクラウドを拡大

同社はGV(旧Google Ventures)らから1,450万ドル(約15億円)の資金調達を行っており、このロンドン・サンフランシスコ・ニューヨークだけでなく、世界中の多くの都市で精密な3Dマップを作成して行くと発表しました。同社は創業から現在まで徹底して研究開発に取り組み、情報発信を全く行なっていませんでしたが、この2つの発表を機に「ARクラウド」の分野を一気に加速させます。

(※)SDK、(英:Software Development Kit)……アプリを開発するために必要なツール

(参考)Blue Vision Labs公式


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