ビデオインフラストラクチャー技術の開発を行うBitmovin社が、360度動画のストリーミング技術改良のために1030万ドル(約10億6,000万円)の資金を調達したことが明らかになりました。
ストリーミング伝送のボトルネック解消をめざす
最近、VRデバイス向けに360度動画のストリーミング配信が盛んにおこなわれています。しかしストリーミング配信技術にはいまだボトルネックがたくさん存在しています。通信品質が悪かったり、ユーザーの頭の動きに反応してレンダリングが間に合わないこともあるため、視聴するころには映像の品質は大きく劣化してしまいます。
カリフォルニアとオーストラリアを拠点とするBitmovin社は、ストリーミング技術を向上させ、映像をオリジナルに近い状態で視聴することを可能にするため、シリーズAラウンドにて1,000万ドル超もの資金を調達しました。
Bitmovin社のCEOであるステファン・レダラー氏は、「VRは当社の顧客が関心を示す主要なテーマです。私たちは数週間以内に、タイルドベースストリーミングやUnityフレームワークなどVRに特化したストリーミング最適化機能とともに、4kライブストリーミングを可能にするインフラストラクチャーをVR向けにリリースする予定です」のように述べており、この技術の開発により、動画の品質向上だけでなく、ローディングタイム削減、バッファリングの防止なども可能になるとしています。
なお、調達した資金は360動画など既存のプラットフォームのみでなく、新しいものにも対応することのできる”ビデオプレイバックテクノロジー”の開発のためにも使用されるとのこと。ストリーミング品質向上を目指す同社の取り組みに、今後も注目が集まります。
(参考)
Bitmovin Raises $10.3 Million To Improve 360-Degree Video Streaming(英語)
http://uploadvr.com/bitmovin-investment/