2019年秋に発売予定のVRリズムゲーム「Audio Trip」を遊ぶことが、平均的な性行為の約2倍のカロリーを消費するというデータが発表されました。
全身を動かすAudio Trip
「Audio Trip」は、アメリカのゲームスタジオKinemotik Studiosが制作しているタイトルです。全身をダンスのように動かしてプレイするゲーム性を特徴としています。米メディアVRScoutによれば、Kinemotik Studiosの創業者Ashley Cooper氏は元プロダンサーで、本作の振り付けは同氏が担当しているとのこと。
テストの手法は至って真面目
今回の“カロリー”発表は、VRを通した運動の人体への影響を研究する機関「Virtual Reality Institute of Health & Exercise」が行いました。データの収集は、ゲーム中のカロリー消費を測定するための装備をテストの参加者が装着し、30分間「Audio Trip」をプレイするという形式で行われました。
テストの結果、「Audio Trip」をプレイすることによる代謝当量(MET)(※)は平均6.94METという数値が記録されました。この数値は、性行為の平均METに2倍に相当します。
(※代謝当量:体重とは無関係な、身体活動のエネルギーコストを評価するための尺度)
サンフランシスコ州立大学の身体動作(キネシオロジー)学部の学部長で、「Virtual Reality Institute of Health & Exercise」との研究も行っているMarialice Kern氏は、「Audio Trip」が、ユーザーにかなりの運動量を提供すると考察。同氏はまた、激しいVRゲームをプレイする人たちが、どれほどのエネルギーを(プレイ中)燃焼させているか気付かない傾向にあることにも言及しました。
「Virtual Reality Institute of Health & Exercise」のディレクター Aaron Stanton氏は今回のテスト結果について、プレスリリースで以下のようにコメントしています。
20年間、ヘルスケアの専門家はフィットネスコミュニティに、ビデオゲームは身体的な健康にとっての敵だと言い続けてきました。しかしそれはもう過去の話です。我々は、VRとARという、身体を動かして使うことを目的としたデバイスを手に入れたのですから。
VRと減量
VRを活用したダイエットで使用されることが多いタイトルが、人気リズムゲーム「Beat Saber(ビートセイバー)」です。
「Beat Saber」は、音楽にあわせて飛来するブロックを両手に持ったライトセーバーで切断するゲームです。高難易度の曲では、プレイヤーはブロックの動きに対応するため激しく動く必要があり、その運動量の多さが減量へ繋がっていると推測されます。
2018年5月には「Beat Saber」で、138ポンド(約62キロ)減量したという人物(Robert Longさん)が登場。2019年6月には、同様に「Beat Saber」を使用して、約30ポンド(約14キロ)の減量に成功したGeoff Bowmanさんが注目を集めました。
(参考)VRScout
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