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活用事例 2017.07.19

視野の広いARグラス開発 英スタートアップが約17億円の資金調達

イギリスのWaveOptics社はシリーズBで1,200万ポンド(約17億6,000万円)の資金調達を発表しました。

今回の投資に参加したのはビジネスインサイダーからの報告によると、以前も投資を行っているであるOctopus Ventures、Touchstone Innovations、Robert Bosch Venture Capitalと新しくGobi Venturesが関わっているとのこと。 また、投資段階がシリーズBとなっており、技術開発だけではなく、同社は事業拡大も行っていく予定です。

開発中のARグラスに更なる視野を

WaveOptics社は現在、ホログラフィック・ウェーブガイドの技術を使ったARグラスを開発しています。同社のホログラフィック・ウェーブガイド技術は、あらゆる光学的な形状や、サイズを問わずに、フルカラーのイメージと周辺視野角の表示を実現できるナノスケールの技術です。WaveOptics社は、その技術が「卓越した視野」を提供できると言います。

ウェーブガイド技術自体はマイクロソフトのHoloLensなどにも使用されているほか、詳細が謎に包まれているMRデバイスMagic Leapを開発中のMagic Leap社も関連特許を保有しています。

WaveOpticsは昨年11月の段階では、彼らの実現している最大視野は40度と報告していますが、2017年のロードマップではさらなる視野拡大を約束するとしています。

https://www.youtube.com/watch?v=TQD-hw131mg

Waveopticsのホログラフィック・ウェーブガイド技術は、従来のプリズムやミラーを使用してディスプレイからの光を反射する必要があるAR向けディスプレイ技術とは異なり、グラスの周辺に配置されたマイクロディスプレイからの光を使ったり、レンズの材質がプラスチックでも可能と、プリズムやミラーを使う必要がありません。

これはARレンズを通してホログラフィックのミラー状になっている光チャネルを埋め込むことによって実装しています。光ファイバーのように、元となるディスプレイからユーザーの目の前に直接送信されます。

WaveOpticsの会長、Martin Harriman氏は、次のように述べています。「WaveOpticsはAR市場にイノベーションをもたらします。新しい視野拡大技術を開発して、より広い視野と明るいフルカラー映像を実現します。 今回の資金調達により、業界をリードするテクノロジーの開発がさらに加速され、新しい市場や地域でプログラムを立ち上げることが可能になります。」

WaveOpticsが新しい市場をどのように拡大するかについての詳細は公開されていませんが、ウェーブガイド技術は現在のARヘッドセットのサイズを大幅に縮小し、通常のメガネに近いコンパクトなものになる可能性を秘めています。

(参考)
WaveOptics Raises $16M to Create Optics For Small Form-Factor AR Headsetsー(英語)
https://www.roadtovr.com/waveoptics-raises-16m-create-ar-optics-small-form-factor-headsets/
AR Startup WaveOptics Targets New Markets With $16 Million Fundingー(英語)
https://uploadvr.com/ar-startup-waveoptics-targets-new-markets-16-million-funding/


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