アップル、グーグル、マイクロソフトなど 5つの大企業CEOのARへの期待


『ポケモンGO』の成功により、ARはより広く世間に知られるようになりました。投資家は次のARでのヒット作を見つけようとしています。2016年、AR技術に関するデバイスへの投資額は16億ドル以上におよびました。また、アップルやグーグル、フェイスブックのようなIT業界の先端を走る企業もARの世界を変える可能性について積極的に発言し始めています。ARの未来に対して楽観的な立場にいる5人のCEOの動向をまとめると、すべての企業が空間コンピューティングの革命に乗り出そうとしていることが分かります。

アップルCEO ティム・クック氏

2017年6月、アップルはWWDCでARKitを発表しました。次期iOSに組み込まれるAR機能を使ったデモが公開されています。開発用の「ARKit」の公開時、アップルのソフトウェアチーフのCraig Federighi氏は「アップルは一夜にして世界最大のARプラットフォームとなった」と述べています。

クック氏はアップルのARの活用について具体的なプランについては語らず、以下のように述べています。
「私は”AR”をスマートフォンのような大きなアイディアだと考えています。スマートフォンはすべての人に向けてのものです。私たちはiPhoneもある特定の業界向けの機器ではなくすべての人を対象にしています。私はAR技術はとても大きく、巨大なものだと考えています。私は、ARが多くの人々の生活をより良くし、楽しくできることにとても興奮しています。」

マイクロソフトCEO サティア・ナデラ氏

マイクロソフトのサティア・ナデラ氏は2014年にCEOに就任して以来、会社を改革してきました。今のところ最も顕著な成果として、Office 365などのクラウドサービスと関連する製品に会社組織を移行することに成功しました。


マイクロソフトのフラッグシップMixed Reality(複合現実感)デバイスHoloLensは法人向け市場に照準が向いています。ナデラ氏は以下のように述べています。

「私にとって究極のコンピューターとは、視野全体がディスプレイになると同時に世界を見ることができるMixed Realityを表現するコンピューターです。そのコンピューターを装着すると、バーチャルなオブジェクトをホログラムとして見ることができます。それは今日HoloLensで作り出しているものです。」

フェイスブックCEO マーク・ザッカーバーグ氏

フェイスブックは、VRヘッドセットメーカーのOculusを買収し、VRソーシャルプラットフォーム『Facebook Spaces』を立ち上げたように、空間コンピューティング分野で積極的な動きを見せています。
また、カメラにエフェクト効果をもたらす開発者向けプラットフォームを立ち上げてARに参入し、VRよりも多くの市場シェアを獲得しようとしているように見えます。

しかし、ザッカーバーグ氏にとってはこれは始まりにすぎません。2017年5月にはフェイスブックが年に一度開いているデベロッパーカンファレンスにおいて以下のように述べています。
「私はより多くの人々が、他の人たちとつながり、表現しながら、仕事をしたり、時間を過ごすようになると考えています。私は、ARの世界がとても多くのアイディアを生み出し、作り、そしてシェアするのにぴったりはまると考えます。ARでは、自由に描くことができるのです(現実の壁にARで絵を描くことができる状態を示しながら)。」

SnapCEO エヴァン・シュピーゲル氏

Snap社は、スマートフォンのアプリ『Snapchat』を生み出しましたが、独自の眼鏡型デバイス「Spectacles」を立ち上げて以来、ARに関連する会社の一つになっています。
Snap社のウェブサイトにあるSpectaclesの発表では以下のような記述があります。
「お気に入りの思い出を想像してみてください。あなたがその場所に戻って、それを再度経験するようにその記憶を見ることができたら?そのために私たちは眼鏡型デバイスを作りました。それは世界で最も小型のワイヤレスビデオカメラであり、1回の充電で1日分のスナップを撮れます。そしてそれをサングラスと統合しました。このデバイスは3色のバリエーションがあります。」

Snap社の大胆なコンシューマーARへの移行は、かつてグーグルが製造したGoogle Glassとは異なり、Snapの文化としてクールな印象をそのまま受け継いだ点において注目に値します。
Spectaclesは、技術力そのものではリードはしないでしょうが、ARウェアラブルデバイスを社会へ導入するのに大きく役立つと期待しています。また、Instagramとの熾烈な競争で現在のARレンズへと進化を遂げています。

ディズニー社CEO ロバート・A・アイガー氏

ディズニーはテーマパークに来場するユーザーにより臨場感あふれる体験を提供するため、没入型の体験を検討しています。意外なことに、ディスニーはVRではなくARが進むべき道と考えているようです。
アイガー氏が最近マーシャル経営大学院で述べた言葉によると、現実を破壊するヘッドセットを「ersatz」(偽の代用品)と呼んでいます。さらにレポートでは、「彼のチームへの指示は、ersatzに考えることさえしないように指示しています。そのかわりに、ハイテクなARアトラクションを立ち上げる可能性を語りました。」と述べています。

ARアトラクションはおそらく頭に装着するデバイスを使い、現実とデジタルを融合するものになるはずです。


アイガー氏は、毎週火曜日の午後はディズニーのImagineering labでライトセーバーを持ち、ストームトルーパーと対決できるような頭部装着型のデバイスを使っていた、という話もあります。ディズニーがどのように計画を立てているのか詳しくはわかりませんが、ディズニーランドなどのテーマパークでARを使ったアトラクションが始まることが期待されます。

(参考)
Five Tech Titans Bullish on Augmented Reality – (英語)
https://vrscout.com/news/5-tech-titans-bullish-augmented-reality/

MoguraVRはVRscoutとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • あつぽん

    日本でMRシステムの開発に携わった後アメリカへ渡り、VR/MRシステムを企業へ導入するための検討・開発に従事。現在は日本在住。

    人間の能力そのものを拡張させるテクノロジー「ヒューマンオーグメンテーション」のコンセプトに惹かれ、その界隈の動向に強い関心を持っています。その中で実用化フェーズにあるVR/MRの盛り上がりをより広い範囲へわかりやすく伝えていきたいと思っています。

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