アップル、ARヘッドセットに関連する特許取得

アップルは先日開発者向けに公開したARKitを、秋に予定されているiOSアップデートでAR対応を多くのiOSデバイスで行おうとしています。Patently Appleによると、アップルから新たに公開された特許はARプラットフォームを補完するためのARヘッドセットが描かれています。

新たに公開された特許はヘッドセットを被るタイプのデバイスを装着

アップルによって新たに公開された特許は、ディジタル情報を現実の世界に重畳するためのデバイスをどのように使用するかについて記述されています。本特許では、たとえば建物のデベロッパーがこの技術を用いることで、目の前にあるモバイルデバイスに表示された画面の中で“興味のあるポイント”を強調できるとしています。

この特許で最も気になるのは、アップルがARを実現するためにヘッドセットを着用しているシナリオがあることです。現在、アップルが発表しているのは、スマートフォンを使った簡易的なAR機能です。より本格的に、そして長時間の使用を考えるとヘッドセット型やメガネ型のデバイスが必要となります。

ヘッドセットの詳細は特許では述べられていないですが、いくつかの記述や図からある程度の推測ができます。図で示されているARハードウェアは、MicrosoftのHoloLensよりもGoogle Glassに近いものを想定しています。また、特許では「ビデオシースルー型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)」と呼ばれており、カメラで読み取った映像にデジタル情報を被せて表示する方式が提示されています。ビデオシースルー型は、Hololensなど透過型の光学シースルー型HMDとは異なります。

特許内のHMDは、ユーザーの環境を取得したり、自身の空間中における位置や手、指をトラッキングするためのカメラが備わっています。また、ヘッドセットであるため、両手が自由になり、目の前に広がるAR環境に対して手で自由にインタラクションできます。

iOS11で正式リリースされるARKit、アップルの今後のAR戦略は

ARKitはすでにiOS11が公式にリリースされる前から開発者がデモアプリを作成して動画を公開しています。これらのデモから、ARKitを使ったアプリは大きな可能性を秘めていると考えられます。

アップルはAR技術への関心がかなり大きく、この技術を使って新しいデバイスを開発するという噂が長い間流れています。最近のインタビューでも、CEOであるティム・クック氏は、スマートフォンと同じように拡張現実感が世界を変える可能性を秘めていることは間違いなく、”とても大きなものになる”と語っています。

また、今回ARKitを公開する以前、2015年にはARの先駆者であるMetaio社を買収しているほか、今年の初めにはアイトラッキングを行うSensoMotoric Instrumentsを買収しています。

アップルが近い将来、ARデバイスを発売するかまだ定かではありません。これは単なる特許ですので、何を目的としてこの特許が出されたのかを知る由はありません。しかしながら、ARに関する開発をさらに進めているのはさまざまな情報から考えると間違いなく、ア動向には今後も注目です。

(参考)
Apple could be working on augmented reality glasses to make ARKit even better – (英語)
http://mashable.com/2017/07/27/apple-ar-glasses-patent/#_O7cd.1bjmq1

この記事を書いた人

  • あつぽん

    日本でMRシステムの開発に携わった後アメリカへ渡り、VR/MRシステムを企業へ導入するための検討・開発に従事。現在は日本在住。

    人間の能力そのものを拡張させるテクノロジー「ヒューマンオーグメンテーション」のコンセプトに惹かれ、その界隈の動向に強い関心を持っています。その中で実用化フェーズにあるVR/MRの盛り上がりをより広い範囲へわかりやすく伝えていきたいと思っています。

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