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ゲーム・アプリ 2016.06.07

アルツハイマーを患った人の生活を追体験するスマホVRアプリがリリース

イギリスの慈善団体 “Alzheimer’s Research UK” が、英国だけで85万人もの人々が患うアルツハイマー症の影響をシミュレーションするVRアプリ『A Walk Through Dementia』をリリースしました。本アプリはGoogle Play Storeで無料配信されており、Google Cardboard等で視聴することができます。

ダウンロードはこちら
Google Play Store

アルツハイマー VR

アルツハイマー症を患う人々の生活を垣間見る

『A Walk Through Dementia』は、アルツハイマー症を患う人々の生活を垣間見ることを目的に制作されました。また合わせて、本アプリ制作の背景と症状を患う人々の生活の困難さを紹介したショートフィルムも公開しました。

A Walk Through Dementia – ローンチ映像

アプリでは360度映像や、ショッピングやお茶を淹れるといった日常風景をVRで再現した映像が視聴でき、映像の後半でユーザーが患者の視点に立って症状を体感できるものもある。

A Walk Through Dementia – Scenario 3

アルツハイマー VR
それぞれのカップにどれだけのミルクと砂糖を入れればいいのか忘れ、困っている様子がVRで再現されている。

VRの没入感を利用し、視聴者の意識に大きな影響を与える

なおアプリには、イギリスで有名なジャーナリストでありChannnel4 Newsのホストを務めるJon Snow氏の紹介映像も含まれています。それによると本アプリはUCL’s Dementia Research Centre(ロンドン大学・認知症研究センター)のサポートの元、ユーザーが他人の目を通して症状について理解できるよう、慎重に検討されて制作されたとのこと。

Androidストアのレビューでは、「映像が進むにつれ悲痛な感じがした」のように書かれており、目を大きく見開かれたような衝撃を受けることから一部のユーザーからは「Eye Opener(アイ・オープナー)」のように呼ばれているようです。

慈善団体の提供する本アプリは、VRの没入感を利用することで多くの人の意識を高めることのできた素晴らしい試みの一例だと言えるでしょう。

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(参考)
Alzheimer’s Charity Releases VR App that Simulates Dementia(英語)
http://uploadvr.com/alzheimers-research-vr-app/


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