ガートナー、2015年版「新技術のハイプ・サイクル」を発表。VRは「啓蒙活動期」の直前に

アメリカの調査会社ガートナーは、毎年公開している「ハイプ・サイクル」の2015年版を公表しました。
この「ハイプ・サイクル」は、新技術の可能性は誇大に宣伝されていることが多くそのテクノロジーの真の可能性を見極めるために、その技術の成熟度等をグラフにして示したものです。

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このハイプ・サイクルでは、テクノロジーの成熟度を、黎明期、「過度な期待」のピーク期、幻滅期、啓蒙活動期、生産性の安定期の5つの時期に分けています。

詳細な解説はガートナーの公式サイトをご覧ください。

2015年、VRは「啓蒙活動期」の直前に

今回公表された2015年版はこちら

2015

Oculus Riftに代表されるVR(Virtual Reality)は幻滅期を脱し、啓蒙活動期の直前に差し掛かっています。またVRでも活用されつつあるジェスチャーコントロール(Gesture Control)は啓蒙活動期に突入しています。一方、MicrosoftのHololensに代表されるAR(Augument Reality)は幻滅期の前半ということで、まだこれから幻滅するフェーズが控えているとガートナーは分析しています。

長かった停滞からの脱出

VRは、このハイプ・サイクルでどのように成熟度が変わってきたのか、数年間のハイプ・サイクルでの経過を比較してみました。

2009年
2009
VRは幻滅期のどん底にあります。

2012年
2012
Oculus Riftが登場する2012年。2009年から変化せず停滞しています。

2013年
2013
Oculus Rift DK1が出荷された頃ですので、まだ市場に開発者版すら出回っていない状況です。CTOジョン・カーマックもまだOculusに合流していません。

2014年
2014
FacebookのOculus VR社買収、ソニーのPS4向けProject Morpheusの開発も明らかになった2014年、ようやく長い停滞を抜け期待度が高まり始めました。

2015年(再掲)
2015
複数のVRヘッドマウントディスプレイが製品版の発売を控えているほか、活発な投資やGoogleなどの参入も影響しているのでしょうか、一気に幻滅期を脱する直前まで迫っています。

2013年までは、ずっと停滞していたVRがOculus Riftの登場以降、急激にテクノロジーとして成熟度を高めていることが見て取れます。また、ガートナーのような世界的にも信頼性の高い調査機関がVRの将来性を示唆していることは、今後VRに参入するプレイヤーを増やし、成熟度をさらに上げる後押しになるでしょう。

(参考)
ガートナー公式 / Gartner’s 2015 Hype Cycle for Emerging Technologies Identifies the Computing Innovations That Organizations Should Monitor
http://www.gartner.com/newsroom/id/3114217

ガートナー公式 / リサーチ・メソドロジ:ハイプ・サイクル
https://www.gartner.co.jp/research/methodologies/research_hype.php

この記事を書いた人

  • KFtb1VIM

    慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。
    現実を進化させることができるVRに無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。これまでに体験したVRコンテンツは展示、配信合わせて500作品以上。現在ももちろんコンテンツを体験し続けており、VR業界の情報集約と提供、コンサルティングに強みがある。また、海外の主要なVRイベントでは必ず現地に足を運び、取材やネットワーク構築を行っている。2016年は6回渡米。

    Twitter:@tyranusii

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